一般社団法人 河合隼雄財団 | KAWAI HAYAO FOUNDATION

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一般財団法人 河合隼雄財団ロゴマーク

当財団のロゴマークは、画家・装幀家・絵本作家の安野光雅氏に描いていただきました。
安野氏は生前の河合隼雄と交流が深く、多くの著書の装幀を手がけられています。
ロゴマークと河合隼雄について、週刊朝日2013年1月25日号の安野氏のエッセイ「逢えてよかった」で紹介されました。

新着情報

第4回河合隼雄学芸賞が決定いたしました!

第4回 河合隼雄学芸賞

〈選考委員〉岩宮恵子 中沢新一 山極寿一 鷲田清一(五十音順)

 

□授賞作品□

 『江戸日本の転換点-水田の激増は何をもたらしたか』 

(2015年4月 NHKブックス)

武井弘一(たけい・こういち)

 

江戸日本の転換点 

 

□著者略歴□

1971年、熊本県人吉市生れ。琉球大学法文学部准教授。東京学芸大学大学院修士課程修了。専門は日本近世史、とくに江戸時代の村の暮らしの研究。離島の歴史教育・教員養成、また、古気候学と歴史・考古学を連携させて気候変動に強い社会システムを探索するプロジェクトにかかわるなど、幅広い研究・教育活動を行う。

 著書は『江戸日本の転換点』のほかに、『鉄砲を手放さなかった百姓たち』(朝日選書、2010)、共編著に『再検証史料が語る新事実書き換えられる日本史』(小径選書、2011)、寄稿に「新田開発と近世型生態系」(水本邦彦編『人々の営みと近世の自然』吉川弘文館、2013)、「山方の百姓」(後藤雅知編『大地を拓く人びと』吉川弘文館、2006)など。

 

□授賞理由□

 江戸時代の水田に基づく持続性とその限界を、都市の視点ではなく、小動物から草山まですべての自然を網羅した生態という新視点から、農書の挿画などの綿密な資料をもとに論じ、江戸の社会像を劇的に転換した作品。

 

■武井さんの受賞コメント■

この本は、江戸時代を生きた人たちの語りから環境史を論じたものです。今回の受賞は、自分のなかの心のエネルギーが、新たな心の鉱脈を掘り当てる力になると思います。

 

※正式な受賞の言葉や選評は「考える人」2015年夏号(7月4日発売)誌上で発表いたします。

 

『考える人』編集長、河野通和さんの書かれた大人気メルマガでも授賞作がとりあげられています。

こちらも併せてお楽しみください。

第4回河合隼雄物語賞が決定いたしました!

第4回 河合隼雄物語賞

〈選考委員〉上橋菜穂子 小川洋子 宮部みゆき (五十音順)

 

□授賞作品□

 『悪声』         (2015年6月 文藝春秋)

いしいしんじ

 

悪声

 

□著者略歴□

1966年、大阪府大阪市生まれ。京都大学文学部仏文科卒業。現在京都市在住。94年『アムステルダムの犬』でデビュー。2003年『麦ふみクーツェ』で坪田譲治賞文学賞、12年『ある一日』で織田作之助賞を受賞。他の著書に『ポーの話』『みずうみ』『四とそれ以上の国』『その場小説』『京都ごはん日記』(1.2)『港、モンテビデオ』『よはひ』などがある。

 

□授賞理由□

人間にとらわれずコケや水、無機物など言葉を持たないものも含めた全象が発する声を一人の書き手が聴きとり、生みだしたかのような物語である。

 

■いしいさんの受賞コメント■

たいへん光栄な賞を頂いて、うれしいです。河合隼雄さんの著作は、中学の頃から愛読しており、また現在は京都にいることもありご縁を感じております。これからも自分らしい物語を作っていきたいと思います。

 

 

 

※正式な受賞の言葉や選評は「考える人」2015年夏号(7月4日発売)誌上で発表いたします。

斉藤祝子さんと武満徹さん

ゴールデンウィークも終わり、という方も多いでしょうか。
また日常が始まっていきますね。

さて先日、代表理事のところに斉藤祝子さんが訪ねてくださいました。

 

斉藤さんは日本とドイツで文化史、地理、人類学を学び、

ベルリン芸術大学で修士課程を修了された作家さんですが、

現在、京都のギャラリー白川において、斉藤祝子展-武満徹へのオマージュ が開催中ということで

京都にいらしていたのだそうです。

 

http://www.galleryshirakawa.com/blog/?p=410

斉藤祝子さん

 

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文化庁の京都移転に際して

3月22日、文化庁の京都移転方針が決定しました。

文化庁が京都にあれば・・・というアイディアは河合隼雄が生前、よく言っていたことでもありました。

 

今回の決定に際し、

3月30日の京都新聞には、京都を代表する方々から

京都への移転を歓迎するメッセージが寄せられました。

 

当財団代表理事河合俊雄からも以下のようなメッセージを送っています。

「父・河合隼雄は、長官であったときに、文化庁が京都にあればよいなあ、とよく申していました。

京都に文化庁の分室を設け、「関西元気文化圏」という試みをはじめたのも、

今回の移転につながったのかなと思うと感無量です。

きっと京都を囲む山々から応援していると思います。

一般財団法人 河合隼雄財団代表理事 京都大学教授 河合俊雄」

 

201604鴨川桜咲きかけ

3月の末、だんだんと開き始めた鴨川の桜のように、

関西を拠点に日本文化の豊かさがますます発展し、さらに広く世界へ発信されていくことを

願っております。