第7回 河合隼雄学芸賞

〈選考委員〉岩宮恵子  中沢新一   山極寿一   鷲田清一(五十音順)

 

□授賞作□

 『土 地球最後のナゾ─100億人を養う土壌を求めて』 

 2018年8月 光文社刊

 

 藤井 一至 (ふじい かずみち)

 

□著者略歴□

土の研究者。国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所主任研究員。1981年富山県生まれ。京都大学農学研究科博士課程修了。博士(農学)。京都大学研究員、日本学術振興会特別研究員を経て、現職。カナダ極北の永久凍土からインドネシアの熱帯雨林までスコップ片手に世界各地、日本の津々浦々を飛び回り、土の成り立ちと持続的な利用方法を研究している。第1回日本生態学会奨励賞(鈴木賞)、第33回日本土壌肥料学会奨励賞、第15回日本農学進歩賞受賞。著書に『土 地球最後のナゾ 100億人を養う土壌を求めて』『大地の五億年 せめぎあう土と生き物たち』(山と溪谷社)など。

 

□授賞理由□

地球を構成する12種類の土を求めて、あらゆる地域でそれを体で確かめ、これをもとに現代の環境問題や食糧問題、人口問題を含めた地球課題を闊達な筆致で論じ、新しい視点を提供する一冊。

 

□受賞のことば□

このたびは、身に余る賞を頂きありがとうございます。河合先生の研究しておられた文化(カルチャー)の語源は地を耕すことにある、と聞いており、そこにご縁を感じております。

 

※正式な受賞の言葉や選評は「新潮」8月号(7月5日発売)誌上で発表されました。