第11回 河合隼雄学芸賞

〈選考委員〉内田由紀子  中沢新一   山極壽一 若松英輔   (五十音順)

 

□授賞作□ 

 

『スピノザ ——読む人の肖像』

 

    國分 功一郎(こくぶん・こういちろう)  (2022年10月20日刊行 岩波書店(岩波新書))

 

 

□著者略歴□

1974年千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻は哲学。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。著書に『スピノザの方法』(みすず書房)、『暇と退屈の倫理学』(新潮文庫)、『ドゥルーズの哲学原理』(岩波現代全書)、『来るべき民主主義』(幻冬舎新書)、『近代政治哲学』(ちくま新書)、『中動態の世界』(医学書院)、『スピノザ』(岩波新書)、『目的への抵抗』(新潮新書)など多数。

 

□授賞理由□

 

スピノザの今日性を明らかにし、21世紀の思想と生き方に必要な土台を与えてくれた。

 

□受賞のことば□

 

河合隼雄学芸賞という栄えある賞をいただき、大変うれしく思います。スピノザは17世紀の哲学者ですが、その哲学には河合隼雄先生が日本に広められた精神分析学に通じる洞察があります。『スピノザ ―読む人の肖像』という本に、その河合先生の名前を冠する賞をいただけたことは何にも代えがたい喜びです。

 

※正式な受賞の言葉や選評は「新潮」8月号(7月7日発売)誌上で発表いたします。

 

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